出会い頭事故的な出会いだった。大嫌いだった高校の担任が私が上京するとき駅に現れてプレゼントという押し付けでくれたのが加藤諦三「自分を嫌うな」だった。担任を呼んだのは父親でいいことをしてやったとニヤニヤとドヤ顔だった。「自分を嫌うな」というタイトルは図星だった。図星だから嫌うのだけど担任の意図は知らないが加藤諦三はくどいしやっぱり嫌な奴だとしか思えない。図星といえば正直、中島義道も大嫌いだ。中島義道が池田晶子に本の推薦文かなんかを頼んで断られたことを知ったとき「ざまみろ」などと思った。とは言え私も池田晶子信者でもないわけだが。
加藤諦三はまあ、図星なんだと思う。間違ったことは言ってない。だからツラい苦しい見苦しい。だったら信者になれば、と。誰かは自分の心を分かってくれるなどと思いたくない。代弁してくれてるなどとは思えない。人生どんだけ苦しくてもみんながみんな哲学的問いに行き着くわけでもないだけかもしれない。
尾崎豊が若者の代弁者だろうか。30年程前私思ったけど尾崎vsブルーハーツ。私はブルーハーツ派だったがブルーハーツが私の心を代弁してくれているなどとは思えなかった。誰々は私の心を代弁してくれているなどと言ってしまったら私の心は私じゃなくなるのではないか。
...と「ドストエフスキーを読んだと嘘をついた」という曲を思い出したけどYouTubeになかった。
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歌詞「最近読んだ本はドストエフスキーとカフカさ」(と嘘をつく)... 私はドストエフスキー読んだことない。地下室でなんかやる話みたいなイメージのみ(笑)。カフカは虫。カフカは小説より前にカフカの人生の絶望に触れた本のほうが笑ってはいけないのだけど深刻すぎて笑い飛ばさないとツラすぎるみたいな「絶望名人 カフカの人生論」(カフカ 頭木弘樹 編訳)というのがムチャクチャ面白かった。単に私が小説読むと話についていけなくなるとこがあって小説が読みにくいというのがあるだけですが。小説はこれから読んでみます。
頭木弘樹さんのカフカについての本はほんと面白い。かなりニヤケてしまいました。
部屋の隅で放置してて、よれよれになっていたとこを救出。
今日やっとお給料振り込まれた。ほっとした。